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三日坊主日記

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Arturia KeyStep Pro Clock Out → KORG Sync 安定化ケーブルの作成

ずっとブログ書くの忘れてました。さて、久々の更新です。

Arturia KeyStep Pro Clock Out → KORG Sync 安定化ケーブルを作成しました。KeyStep ProのClock Out信号をVolcaのSyncにいれると時々グリッチしてタイミングがずれて困っていました。パッと見大丈夫にみえるんですが、かなりの確率でグリッチします。その対策のために、対策用の専用のアダプタを作成しました。これをいれるとほぼグリッチが起こらなくなり、非常に安定するようになりました。

以前つくったアダプタ

回路はとてもシンプルで、以下のようになっています。

回路図

これをいれることによって「いい感じ」の波形にすることで、Volca側でもタイミングがずれてしまうことがほとんどなくなります。

KeyStep Pro側はSync Out設定を「1PP8」にするとKORGのSync信号と同じタイミングになります。(Volca工場出荷時の設定: 極性は「立ち上がり」/ ステップは「2ステップに1回」) 1PP8は恐らく「1 pulse per 8th note(八分音符)」のことだとおもうので、1小節に8回のパルスがでているとおもいます。なので「1PP8」を入力することで、Volca側の設定が「2ステップに1回」なら、1小節が16ステップのシーケンサ一回りで1小節になるようです。KeyStep Proのシーケンサも1小節16ステップなので、これでVolca側とピッタリとあいます。

KeyStep Proの日本語マニュアルには「KORG」モードがある、みたいなことが書いてありましたが、実機だとファームアップしてもありませんでした。(FIrmware 2.0.1)

今回使うパーツは以下の通りです。

パーツ

回路は入力のKeyStep側のプラグ側に埋め込んでしまいます。

KeyStep側

こんな感じで組み込みます。出力のVolca側は回路なしで配線します。

Volca側

入力、出力ともにTRSミニプラグをTSプラグとして使うために、Ring側をGNDに落としています。

完成

完成です。少し試しましたがいい感じに動作しました。

どのような波形になるかというと、以下のようになっています。オシロスコープには、負荷として並列に1KΩの抵抗をいれています。BPMは120にしており、4Hzでの出力になります。縦軸横軸はそれぞれ違うのでご注意ください。また、今回つくったケーブルはパッシブ式なので、接続先の機器の入力抵抗で波形はかわってしまうと思います。

Volca BassのSYNC信号の出力

KORG Sync

KeyStep ProのClock Out信号の出力

KeyStep

今回作成したケーブルの出力

今回のケーブル

KORGのSync信号は「立ち上がり」「立ち下がり」を切り替えることができます。なので信号が立ち下がりになっていれば正しく動作するとのことなので、KeyStep Proの信号でも正しく動作するはずです。動作はするんですが、時々なぜかコケるわけです。今回のケーブルではKORG Sync信号にならい、マイナス側に振れないようにし、立ち上がりを急峻に、立ち下がりをなだらかにするようにしています。KORGの信号ともKeyStepの信号ともどちらにも似ていないんですが、これで安定して動くようになりました。

ちなみにコネクタは1本ダイオードを逆さまにつけてしまい、失敗してしまいました。立体的に部品を配置しており簡単にははずせず、結局作り直しにしました。

失敗作

追記: teenage engeneeringのPO-133の場合、このケーブルを直接接続すると正しく動きません。しかしVolcaを経由するか、KeyStepProの信号を直接入力することで動作します。